【職人の手仕事】20年後の「緑青」を見据えた、銅板製・竹型竪樋(たてどい)の製作

設置から約50年以上が経過した銅板製の竪樋(たてどい)です。
既製品の雨どいとは異なり、職人が銅板を一打ずつ叩き出し、節や枝の細部まで「本物の竹」のように仕上げています。

長い年月、雨風にさらされることで、表面には「緑青(ろくしょう)」と呼ばれる独特の緑色のサビが生まれます。これが保護膜となり、中にある銅を腐食から守り続けるとともに、お寺の景観に溶け込む深い風合いを作り出します。

次の30年、50年先へ「育てる」美しさ
後半の写真は、今回新しく製作し、設置したばかりの竪樋です。
今はまだ十円玉のような新しい銅の輝きを放っていますが、これから20年、30年と経つにつれ、ゆっくりと自然の力で深みのある緑色へと変化していきます。

「作りたてが一番きれい」な既製品とは違い、年月を重ねるほどに味わいが増し、本物の竹のような風格が出てくる。

これが、古くから伝わる銅板施工の醍醐味です。
数十年後の完成図を描きながら、一節ずつ丁寧に形作った職人のこだわりが詰まっています。

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